金衡坤(キム・ヒョンゴン)氏(韓国トゥービーソフト代表取締役) これからはREA 目指すは“汎アジア企業”①
異種アーキテクチャーをWebで統合し、双方向のデータ利活用を実現するREA(Rich Enterprise Application)のコンセプトを引っさげ、韓国のソフト会社として初めてとなる東証マザーズ上場をねらっている。主力プロダクト「XPLATFORM」を採用する企業は北東アジア地域で約700社。マザーズ上場のあと目指すのは“汎アジア企業”だという。先に開かれた日韓IT企業交流セミナー(情報サービス産業協会/韓国情報産業連合会共催)のプレゼンターとして来日、多忙なスケジュールの合間を縫ってインタビューに応じてもらった。
『IT記者会Report』2009年6月22日号
interveu & written by Hitoshi Tsukuda
――このインタビューでは、原則として特定の企業や製品、サービスを紹介することはしていません。取り上げてくれないか、という申し出は少なくないのですが、わたしの勝手気まま編集なので、どのような形で記事を掲載するか、お約束はできません。
金 もちろんそれで構いません。今日は情報交換ということで。佃さんは韓国に詳しいとうかがっていますが。
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きっかけは李龍兌氏
――電子自治体と日韓IT人材交流プロジェクトの取材で何度か行ったことがある程度です。韓国語は話せないし、ハングルも読めない。ただ、わたしが韓国IT業界と関係を持つようになったきっかけは、最初に知り合ったのが李龍兌(イ・ヨンテ)さんだったこと。ある意味でラッキーでした。
金 韓国情報産業連合会(FIIK)の会長だった? わたしたちがこんにちあるのは、あの方のお陰です。
――韓国がアジア通貨危機でIMFの管理下に入った1997年、いちはやく政府に「ITを将来の基幹産業に」と提言して、ブロードバンド・インターネット化を推進された。いまは<RUBY CHAR="世明","セミョン">大学の総長をやっておられるそうです。たまに携帯電話でお話しすることがありますが。そんなこんなで韓国のIT企業の方が日本に来られたとき、思い出していただけたり、今回のようにご紹介いただける。
金 佃さんが初めて韓国にいらしたのはいつですか? なんだか立場が逆転しているみたいですけど。(笑)
――いや、構いませんよ。最初に行ったのはかれこれ15年前でしょうか。ソウル市の地下鉄工事で出た土で仁川の海の一部を造成して、国際空港と経済特区を作る。李会長から取材に来ないかと誘っていただいた。当時、わたしは新聞社に勤めていたので、5月の連休を利用してプライベートな旅行として訪問したのが最初でした。
金 じゃ、そうとう詳しいですね。
――とんでもない。大田(テジョン)特別市まで足を伸ばしてますけど、ホテルと取材先を車や地下鉄で移動してるだけで、観光地は行ったことがありません。せいぜいホテルから歩いていけるソウル市内の明洞(ミョンドン)とか南大門(ナンデムン)市場とか。
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※ちょっと観光案内
景福宮:旧李王朝の王宮。ソウル市の旧中心街(鐘路区世宗路)の北端に位置する。正門(光化門)は1950年の朝鮮戦争で焼失し、1972年コンクリート造で復元、のち旧大日本帝国の朝鮮総督府庁舎を撤去した跡地に移設された。
鐘路区には中央省庁やソウル市役所(市庁:シチョン)など行政機関が密集し、南北に貫く大路の中ほど、ソウル市庁舎のほど近くに皇太子宮だった徳寿宮、南端に南大門がある。景福宮跡は焼失から273年間廃墟のままだったが、1867年高宗のとき再建された。しかし1895年、明成皇后殺害事件で空き王宮となり、大日本帝国植民地時代に多くの建物が破損した。復元作業は1995年から始まり、2025年まで続けられることに なっている。北京の紫禁城を倣った左右対称の配置で、日本の往時の平安京を類推させる。
南大門:正式名称は「祟礼門」。李氏朝鮮太祖7年(1398)に都の南界を画する建造物として創建され、世宗30年(1448)に大改築された。1900年ごろまで、門に連なる城壁が残っていたが、のちに城壁が撤去され路面電車の線路が敷設されていた。現存する韓国最古の木造建築物で、国宝第一号だったが、2008年2月、ホームレスの男性が放火し、上楼を焼失した。
COEX:コエックス。韓国ソウル特別市江南区にある大規模な複合施設。国際会議場と展示場、ホテル、地下通路にはショッピングモールや映画館、水族館などがあり、周辺にIT系ベンチャー企業や外資系企業の本社が集中している。1979年のオープン時は「KOEX」の名だっが、1998年Convention & Exhibitionの意味で「COEX」に改称した。
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